2012年6月21日木曜日

違法DLの刑罰法案

違法DLの規制か…
このたぐいのどんな法律も、結局「違法DLしてた側」にいる人間が規制する方法を
考えていかないと、いたちごっこに歯止めはかけられない。

悪を知らない人間が、悪を取り締まれる訳が無い。
長谷川平蔵さんのお言葉です。

もともと、音楽産業とひとくくりにいっても、いろんな方向性がありすぎてしまう
けど、大きくわけて「コンテンツ産業」と「パフォーマンス産業」に分けられる。

AKB48とかを代表するアイドル系の産業は明らかに「パフォーマンス産業」で
現在も大盛況。これは「コピー不能なもの(つまり人)」を産業の中心に置いているからだろう。
一方、コンテンツ産業はやろうと思えば無尽蔵にコピーできてしまうことが問題で
そこをどうにかしようといろいろ模索はしてきたが、決定打が見つからない。

でも、そもそもコンテンツ産業の敗退が「コピーできる事」が本当に由来するもの
なのか、と誰も疑問を持たない。

日本のCDは高い。


CDをプレスするのに、個人では1000枚でフルパッケージでも18万程度。
一枚あたり180円のコスト。
それを、もし一人で制作した場合、1000円で売っても一枚あたり820円の利益。
一方、音楽制作会社はそういうわけにはいかない。
様々な関係者や演奏者などに対する配分もあるし、個人では到底不可能な大規模な
プロジェクトも組める。そこが、制作会社の利点。
よって、一枚あたりの価格を上げざるを得ない。それも納得できる。

ただ、一つだけ、これは冷静に考えなければならないのは、
「地元の野菜直売所」みたいなものが大盛況な事実を考えると
中間マージンをがっぽり取られて、生産者以外の人間が搾取するという構図を
買い手が選ばなくなってきているという事。
 
今までは、必要な設備などの問題で「制作会社」の存在は必要不可欠だった。
でも、今は、クオリティの差はあれど、それでなくてもなんとかなるという時代。
もっとコストを下げて、聞く側が手にとりやすい金額にしていくことの方が
より重要なことなんじゃないかな…と思う。
インディーズでの音楽産業は未だに元気です。8曲入りで1000円くらい。
オリジナル曲で出して、500枚くらいは売れます。それで、個人では十分です。
 

ちゃんとした作りのものを出すべきだ、とよく言われます。
ちゃんとしたものって何? 出すところにちゃんと出すってこと?
お金かけていろんな人に頼むこと?
「地元の産地直売所」で売られてる野菜は「ちゃんとしたもの」じゃないってこと?

それこそが、作り手と聞き手の「概念のギャップ」なんじゃない?

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