2014年12月3日水曜日

Dimension Brassとの格闘 その1

Cubaseについて、教えてくださいませ。

というか、とんでもないアホみたいな問題に直面しております。

Vienna Symphonic Libraryという音源がありましてね。
その中でも、曲者中の曲者と呼ばれ世の打ち込みオケの方々から敬遠されている「DImension Brass」という音源があります。

すんげー難しい事を言うと、Auto Divisiという機能がありましてね。
例えば、トランペットが1st 2nd 3rd と三本あったとするじゃない?
普通の打ち込みで、「C」だけ鳴らすと、

トランペット1st だけが吹く音、ですわ
トランペット1st 2nd 3rd が「C」を吹く音(つまり同音での和音)は当然出ないため、それをやるには「3本で同音を吹いた音」を選ばにゃならんわけです。

すると、トランペットが3本有る場合、全部を網羅するには

トランペット1本だけの音
トランペット2本の音
トランペット3本の音

と、三つのチャンネルが必要になってくるわけですわ。

しかも それを、緻密に…いろいろ計算しつつ振分けて行く作業になるわけですわ。

んなことやってられっかーーー!!

…というのを救う技術が、このAuto Divisiなわけです。
(誰にも理解されない、アホみたいな細かい技術。さすがドイツ人)

Auto Divisi機能は、トランペットを3本常に準備しておき、
一音の時にはトランペット3本が同じ音を
三和音の時にはトランペットがそれぞれの音を、と全自動で振分ける夢のような技術。

ところがですよ。うまくいかないので、いろいろやってみたところ、Cubaseの仕様でどうにもならない壁に打ち当たっています。

普通、1stって高い音っす。
ドミソの和音の場合、ソが1stっす。
ところが、Cubaseの仕様だと、同じタイミングでの発音(和音)だと、自動で低い音から並べられるようで…、つまり「ドミソ」の順に配置されちゃうわけです。

同じタイミングの和音なんだから、並んでる順なんてカンケー無いだろ、ってのがCubaseの言い分なんでしょうが、これをやられるとこのAutoDivisiは「真逆」になっちゃうわけです。

ドミソと並ぶと、ドが1stになっちゃうわけです。

駄目だっつーの!!!

なんとかならんもんでしょうか…

まー、Dimension Brass側で、スロット設定を真逆にしてやれば解決する問題なのですが、すんげーー気分悪いんですコレ。

Cubaseに詳しい方々…、もし良ければ、知恵をください。

2014年9月10日水曜日

DTMをはじめる人の落とし穴

仙台まちゼミ 三回目を終わってゼミを受講した方々との会話の中から見えてきた事があります。

DTMをはじめよう、とする方のほとんどは「無料のソフトでなんとかしよう」と考えています。
そして、全てを独学でなんとかできる、と考えているのです。
ここに、大きな問題があると思いました。

まず、「無料のソフト」は確かに気軽であり便利ですが、その代わりサポートも無い上に、誤作動も多い。

独学でなんとかしよう、という人が殆どです。受講者の多くは「独学か? 誰かに習ったのか?」を大変気にしています。

私の場合、しっかりと師匠がいました。打ち込みの師匠と、音楽の師匠。師匠というのは別に手取り足取り教えてくれるわけではありません。では何のための師匠だったか、というと、目の前のトラブルに対して、即座に「解決策」を複数提案してくれる、という存在だったのです。

DTMを普通の楽器として捉えた時に、例えばサックスを買った、となると、どうメンテナンスすればいいのか、何をどうやって練習したらいいのか、独学でやれるほど甘くはないし、第一、楽器を買うほどの意欲があるならば習うところまでセットです。
ところがDTMの場合、パソコンは違う目的で持っていて、楽器という認識が全く無い。メンテナンスやトラブル対策も、まーとりあえずネットで調べりゃわかるだろ、第一習えるところなんて無いし、という認識なんです。

あとは…アレかな…無料のソフト、でなんとかしよう、という人は、諦める判断も早い。無料のソフトはたくさんあるため、これならどうか、これならできるかも、という選択肢を試し…っていう時間が長過ぎて、さっぱり前に進まない、という事なんだと思う。

私は「無料のソフトでなんとかしたい」という人にも「お金出した方がいい」と勧めています。それは「心理的な効果」もあるからです。

2014年8月8日金曜日

第四回 オケ屋会議

毎年、夏コミ期間中に「打ち上げ」も兼ねて執り行います
「オケ屋会議」
今回で4回目とあいなりました。
プロ・アマも交えての「オケ屋会議」は
打ち込みのみでオーケストラアレンジを作る人たちだけを集めて、情報交換をしましょうという「会議」です。

居酒屋の一部を占領しつつ、日本でも屈指の密度を誇る「打ち込みオケの人たち」のサミット。
生演奏? 何それ美味しいの? という強者たちが揃っております

300万円くらいあったらどうする? という質問に対し
全員が「自分だけのオケ音源を作る」と言った伝説があります。
誰も、300万円でオケを雇う、という発想は無いのです…

DTMは、開かれた場所ではありません。
その特性上、不景気の影響もあり「若者が育たない市場」でもあります。
特に、音源の価格が高いオケ系はなおさらです。
さらに言うと、それらの人は「職人気質」のような部分があり、ほとんどが独学で、積極的な情報開示を嫌う傾向があります。
技術の問題ですから、それはそういう部分は否めないと思いますが、でもそんな時代でもない、もっと仲間意識を持って、みんなで情報交換していこうよ、というのがオケ屋会議の発端でした。

広がりを見せています。最初4人だったのが、今回参加予定者は10人。
全員が「オケ打ち込み」です。ギャラリーは居ません。

本当に、無駄な話はしません。ずうううううっと、放っておけば何時間でもオケ音源の話をします。普段誰とも話できない、マニア過ぎる職人系の話を、ここでは全員が「理解しうる」という場なのです。

私たちの目的は単なる情報交換会ではなく、新規にはじめよう、あるいは始めたばかりで悩んでいる、という人たちも一緒に学んで行こう、という場作りです。
参加費はだいたい3000円くらい(飲み会代)

この会議に参加するためには、試験があります。

その試験は、「鍛冶屋文蔵」の名物「鶏モモ肉の文蔵焼き」を水無し、飲み物はアルコールのみ、という条件で食べ尽くす事。

…辛いです

2014年4月3日木曜日

DTMの壁

コンピューターで音楽をやっていると打ち当たる壁があります。
それは、OSとソフトの問題。
14年も通い続けてくれた生徒さんの話で、通い始めた頃はWin98SEでした。使っているソフトもXGWorks4.0というソフト。
WinXPではまだ普通にうごいたけど、Win7になるともうさすがにうごかない。それをだましだましなんとか動かしてきましたが、そうすると別なところで不具合が起きて…問題が多くなります。
14年という年月の経過の中で、使い続けられるソフト、というものははっきりいって無いです。
物理的にあるシンセやハード音源モジュールなら、多分何年たっても使う方法はあると思うのですが、ソフトウェアとなるとかなりしんどい。
そもそも、コンピューターミュージックの世界はパソコンの進化と共にがらりと世界が変わった瞬間があったのです。
ちょうど…、10年くらい前かな。
その変化についていくために、どれほど勉強したか知れません。
その頃に作った曲のデータが開けない。
そんなことは日常茶飯事です。
クラウド、という考え方も信じていません。(利用はしてるけど)
結局、プロが信頼して使うもの、というのは
何年たっても壊れない。壊れたらメンテナンスができる。
どーにかこーにか使える。
そういうものなのかもしれないです。

2014年2月16日日曜日

雪です

東北の仙台でも、基本そんなに雪は降らないんですが

降りましたなぁ…20cmはあります

30歳まで福島の浜通りに住んでいた私にとって、冬は雪はあまり降らないというイメージ。どちらかというと乾燥した風が強いイメージなのですが、それは仙台平野部も大して変わらない。

にしても降りました。
関東では大混乱を来しているようですね。

こんな日は基本「家から一歩も出ない」のが正解です。
といっても、平日だと出社しなきゃいけない方がほとんどだとは思いますけど。

音楽制作を仕事にしていると、家に引きこもっていることが多いのですが
さすがにこういう時はよかったと思いますね。

雪、を題材にした曲を作ることは結構多いです。
特に、RPG系だと、ダンジョンの一つとして雪山は欠かせませんね。


2014年2月12日水曜日

怖い話は…

怖い話はあまりありませんが、不思議な話ならかなりあります。
時々、ネットで「怖い話」のたぐいを読んでは「こわあああ」っていいながら楽しんでおりますが、世の中不思議な事ってのはあるものですよ。

私が小学4年生の時に亡くなった一番上の叔父がいます。
うちの父は数多い兄弟の中でも末っ子で、末っ子が実家を継ぎました。当時生きている中では一番上の叔父だったんですが、遠い事もあいまって、年に一度来るか来ないかな感じ。
その叔父が何のきっかけも無く、突然実家にふらっとやってきた。何の連絡も無く。私の両親も驚いてました。母親がちょうど手術を控えていて(病気ではない)、ばたばたとしていた時期に本当にふらっとやってきた。
実家に来た理由は…「無い」。来たかったから来た、という話でしたが、当時電車で実家までくるのに電車代も時間もかなりかかります(ほぼ一日がかり)
にも関わらず近所に出かけてくる、みたいなノリでやってきた。

それから三日間、親父は仕事には行ったけどちょうど休みもとれたりして、叔父はただなんとなく実家でくつろいで畑を耕すのを手伝ったり、海を見に行ったり、という感じ。特に目的はない感じ。子供だった私は優しい叔父がいるのが嬉しくて、いろいろ遊んでもらった。

その二週間後に、叔父は亡くなりました。心不全でした。

何のきっかけもなく、ただ実家で弟(つまり私の父)と酒を飲んで喋って、笑って、思い出話をして……、そんな三日間であったため、叔父が帰った日に、父は「もう会えないかも」と感じたそうです。私も何故かそう思いました。
なんだか、もう片足をあっちの世界に入れてしまっているような、そんなふわふわした感があったのです。それは、父、母、姉も感じていました。

これを書いててい思い出しましたが、当時飼っていた猫がとても懐いていた。すごく馬鹿みたいにいろいろ話しかけていた。うちの猫は当時24歳。その猫もその年のうちに死にました。

虫の知らせ、というのがあります。私はそれを信じています。叔父にもそういう何かがあったのかも。自分が死ぬと感じていたのかもしれない、と思います。

叔父が死んだ知らせが届く日、私と父は胸騒ぎがして一緒に寝ていました。しかも、普段決して寝ない場所である仏壇の部屋に。
二階に住む姉は、早朝に階段を登ってくる音を聞いたといいます。「寝てるのか? 元気でな」と父に言われた(父と叔父の声はきわめて似ている)と言っています。

そういう事も…、あるんです。

2014年2月8日土曜日

万感の想いを乗せて

数年に一度、発作のように見たくてたまらなくなる映画って、ありますね。

さよなら銀河鉄道999

えー、wikiによれば、1981年公開の映画だというのだから、私が4歳の時という事になりますね。当然、リアルに見ているわけもない年齢ですが、幼い頃に亡くした叔父の影響で、松本零士作品にはやたらと詳しい私です。

若い頃には「メーテル良いよメーテル」という視点で見ていましたが、歳をとったのか、視点が変わったのか、鉄郎の事を優しく見守るハーロックとかファウストとか、そういう視点になってました。

鉄郎に関しては、容姿は良く無い。鼻ぺちゃでチビ、短足でガニマタ、という松本零士の男キャラ特有のスタイル。なのにメーテルという宇宙で最も美しい女性に愛され続けるというお話です。(エメラルダスがトチローを愛し続けるのと全く同じパターン)

999の世界を語るのにメーテルの存在は欠かせませんが、とにかくやたらと強いはず。
戦うシーンなどはタマーにしかありませんが、初期作品ではメーテルが鉄郎を助ける、というパターンで固定されていました。

が、銀河鉄道999の集大成とも言える「さよなら銀河鉄郎999」では、鉄郎がメーテルの手を引っ張って走る、という構図がほとんどであり、良心の呵責に苦しむメーテルの手をグイグイと引っぱり、さも当然のように列車に押し込むシーンは、いつの間にか少年が大人になっていたことを示唆しているようで、「強くなったな、鉄郎」のファウストの言葉にもこの映画で最も伝えたい事が伺えます。

音楽が良いんです。以前サントラを持っていたはずですが、ライブラリに無いところを見ると…、実家に置いておいたんでしょう。(実家は津波で消失)

音楽は東海林修さん。「再会 〜LOVE THEME〜」がすごく好き。ピアノは羽田健太郎さん。

かなり音楽の影響は受けています。
スーパーマンやスターウォーズの影響をかなり受けていますが、なんというか、それが良かったりします。

2014年2月2日日曜日

ハープシコードを見てきました

宮城県名取市文化会館にて

中野振一郎の世界~宮廷の華 チェンバロ~

見てきました。

DTMをやってると、ハープシコードという名前の方がなじみが良いのかもしれませんね。
チェンバロの音、というとなんとなくわかりますが、本物の音は聞いたことが無く、ぜひこれを機会に聞いておこうと行ってきました。

眠気との戦いでした!

楽器の構造なども詳しく紹介してくれ、さらには間近で楽器を見ることができました。
驚いたのは、グランドピアノと同じような大きさでありながら、わずか60kgしかないとのこと。
ピアノとは大きく異なります。

チェンバロが音楽の世界で、楽器としての進化が途絶えた原因はフランス革命であり、その後原型をとどめている…、というよりも、進化していない理由がなんとなくわかりました。
音が小さい。その構造上、音を大きくすることができないわけです。
小ホールでの演奏が限界。マイクを近づけてしまうと、ひっかく音の方を大きく拾ってしまうため、なかなか難しい、ということ。

Vienna Symphonic Library のHarpsichordを持っていますが、本物の構造がよくわかっていなかったため、使いこなせていなかった…

以前作った「紅嬢の古典主義」では、このHarpsichordを使っていますが、本物の構造と音を知った今は、あぁ、使いこなせていなかったな、と思います。
それに、元々、オーケストラと一緒にHarpsichordを共演させるのは、音量の問題で難しいんですね。
DTMはリアリティを追求することが必ずしも正解では無いのですが、知っていてやるのと、知らなかったのでは全く違いますから…、良い勉強になりました。

紅嬢の古典主義