2018年1月17日水曜日

和の旋律

最近、和風な音楽を作っています。

この「和風」という言葉、実はあまり好きじゃない。
日本の古来の音楽というと真っ先に「雅楽」を思い浮かべる人もいるでしょうが
実際、雅楽は宮廷、宮使いの音楽でした。
祭り事(政治は宗教観が強かった)を行う際には、BGMはまさしく平和的に
無駄な争いを起こさないようにする「心理操作」みたいな装置でした。
雅楽の音楽は、感情の方向性を持たず、ひたすら優雅に、ひたすら心地良くなるために設計されています。

しかし、「和風」とは異なる概念です。
「和風」っていうのはおそらく、古代の人々の中でも労働階級、農民から自然発生した唄から脈々と受け継がれた音楽観であり、唄なので単旋律です。
民謡に近い。
民謡に使われる楽器は主に三味線と尺八。ですからここに琴が加わるのはあまりよろしくない。
さらに、そこに西洋のオーケストラやピアノなんかを加えようとしているわけですから、
「和風」ってなんだろなー、って事になります。

結局トドのつまり、私にとって和風とは「もののけ姫」なんです。

0 件のコメント:

コメントを投稿